大きかったPKの判定。なりふり構わぬ群馬を東京Vが振り切る
安堵の表情を浮かべる東京Vの選手たち。一方、群馬側には頭をかきむしって言葉にならない叫び声を上げる者や、茫然自失になって顔を上げられない者…。試合後、ピッチ上のコントラストは鮮明だった。
群馬ペースで試合は進んだ。開幕から未勝利が続き、当初のポゼッションスタイルを脱ぎ捨てた群馬。今節は松下、鈴木崇を先発に戻し、初出場のチェ・ジュンギを最終ラインに起用するなど、なりふり構わず戦った。その勢いの前に東京Vのミスが多発した。
それでも東京Vが先制できたのは、前半ロスタイム、松下がアフター気味に高木善を倒した場面に、主審がPKの判断を下したから。「PKを取る審判と、取らない審判がいると思う」(平)。群馬のレジェンドの熱い気持ちが、悪い方向に取られてしまった。これをドウグラス・ヴィエイラが決めて前半をリードして終えた東京Vだったが、後半開始早々に大ピンチ。シュートのこぼれ球が、フリーだった高井の元へ。冷静なトラップからシュートを打つも、GK柴崎が右足一本でしのいだ。内田が「あれを決められていたら勝てなかったと思う」と振り返ったビッグセーブが、チームを救った。すると東京Vに追加点。53分、PKを決めてノッていたヴィエイラのクロスに、アラン・ピニェイロが頭で合わせて2-0。その後CKから群馬の岡田に押し込まれるも、87分にはピニェイロがこの日2点目を決めて突き放した。その場面も、攻守に奮闘していた鈴木崇が、大卒新人で日本語に難のあるチェ・ジュンギとの連係不足でお見合いして相手に絶好機を与えてしまうという、何とももったいないシーンだった。
連敗を脱出して首位浮上の東京Vと、最下位で何をやってもうまくいかない群馬。そこまで差がないように見えるのに、現在の勝ち点には雲泥の差がある。(田中 直希)