両GKによる好セーブもあり、締まった内容で進んだゲームは、82分のゴールで決着がついた。福岡の右サイド、途中出場のジウシーニョが最終ラインの裏に巧妙なロビングパスを落とすと、そこに走り込んだ駒野がバウンドにうまく合わせてワンタッチクロス。中央からニアサイドに走り込んだウェリントンが、頭で合わせて逆サイドにボールを流し込んだ。
駒野の繊細なタッチの絶妙クロス、ウェリントンのコントロール・ヘッドと“技術点”の高い決勝ゴールも素晴らしかったが、首位撃破のポイントは守備にあったと言える。
井原監督が「スピード、テクニック、決定力がある」と強い警戒を示した東京Vの前線3人、ドウグラス・ヴィエイラ、アラン・ピニェイロ、高木善を抑えるため、福岡は堤、實藤、冨安で3バックを組み、前を向かせてプレーさせないチャレンジ&カバーを徹底。三門、山瀬のボランチ二人のプレスバックによる挟み込みも加え、見事に抑え切った。さらに「ウェリントンと(ウィリアン・)ポッピがサイドのスペースでうまくボールを受けてくれた」(實藤)ことで、安在&安西の両ウイングバックのポジションを下げ、前線3人とのコネクションを分断することにも成功。見事な複合策が、今季2度目の無失点勝利をもたらした。(島田 徹)