72分までに3点のリードを奪うと、西ヶ谷監督は78分に早々と3枚目のカードを切ったが、それが裏目に出た。前線のターゲットマンがいなくなり、全体のバランスを崩したことによって、町田の猛反撃を受けることに。試合終了間際、吉濱の強烈なボレーシュートをGK笠原が防いで何とか逃げ切ったものの、終盤の戦いぶりには課題が残った。
とはいえ、3点目を奪うまでは水戸の安定感が際立った。「町田がスキを作ろうとするならば、僕のところからだと思っていた」と振り返るのは左SBの佐藤祥。前節・福岡戦の後半、水戸は徹底的に裏のスペースにボールを入れられて崩されて失点しており、案の定、町田も福岡と同じ狙いを持って臨んできた。右MFで起用された191cmの戸島に徹底的にボールを集めて起点を作り、左SBの裏のスペースを突こうとしてきた。ただ、「最初はアタフタした」と語る佐藤祥だが、「無理に競らずにセカンドボールを拾うことに集中した」と起点を作らせることなく、ゴール前に侵入もさせなかった。
後半、町田は右MFとして投入された吉濱が下がったところでボールを受けてゲームを組み立ててきたが、「ブロックを組んでスペースを空けずに対応した」(佐藤祥)ことにより、攻撃の形を作らせなかった。柔軟かつしたたかに戦った水戸が、チームの進化を示す勝ち点3を手に入れた。(佐藤 拓也)