拮抗したゲーム。鳥栖は終盤に猛攻を見せるも決め切れず
バイタルエリアでパスを受けたウエスクレイ。得意の左足を振り抜くと、GK権田の体に当たり、ゴールに向かって転がっていく。そこに走り込んだのは中坂だ。鳥栖DFともつれながらもゴールマウスに押し込んだ。「(中坂)勇哉のゴールになったが、それが勝利につながったので良かった」と試合後のウエスクレイは笑顔。43分の先制弾は、勝利を手繰り寄せる決勝弾となった。
4月30日のJ1第9節から神戸は6人、鳥栖は5人の先発を変更。ただ、居並んだのは主力クラスばかりで、中2日の過酷な試合の中に、両軍のグループステージ突破への強い意志が落とし込まれていた。
その立ち上がり、神戸がリズムを作る。すると鳥栖は、田川が左サイドに開き、小野が右サイドの高い位置に出てサイドの制圧に動いた。“守から攻”を整備すると18分には縦パスを起点に田川が絶好機に顔を出したが、ここはGKキム・スンギュがファインセーブ。互いが守備に軸足を置きながら得点を狙うという我慢比べの展開は、前半終了間際の43分、神戸が中坂のゴールで試合を動かすことになった。
後半に入ると、わずか2分で鳥栖はチョ・ドンゴンがチャンスを迎えたが、ここは伊野波が立ちはだかる。両雄の守備意識の高さは決定機を遠ざけ、ネルシーニョ監督が「非常に拮抗したゲーム」と評した展開に突入。神戸はニウトンの縦パスや藤谷のクロスなどでゴールに迫り、大森、小川慶治朗を投入して追加点を狙う。鳥栖も途中出場の水野が勢いを作り、3バックに変更しながら同点を目指した。終盤には鳥栖にチャンスが続発。J1第8節で両雄が戦った際、勝利の一撃を決めたチョ・ドンゴンが多くのシュートを放ったが、神戸の堅陣は最後まで崩れなかった。
敗れた鳥栖は2分1敗のBグループ5位のまま。一方、勝利した神戸は3戦3戦で勝ち点を『9』に伸ばし、首位突破へ向けて大きく前進した。(小野 慶太)