試合は序盤から東京Vがボールを保持し、主導権を握ったかに思われた。しかし、讃岐・北野監督は「ボール支配率とか、そういうのはあまり気にしていない」と、あえて相手にボールを持たせることで勝機をうかがう戦法を選択する。自陣に人数をかけて守備ブロックを作りつつ、最前線に配置した森川、西がファーストディフェンダーとして機能。そうして相手に自由にボールを回させないことで、東京Vの個の技術に翻ろうされることを回避した。
それでもポゼッションしながら讃岐守備陣のスキをうかがう東京Vだったが、2列目までの圧力をかいくぐっても最終ラインの高い壁を前にペナルティーエリア内に侵入できず、攻めあぐねる時間帯が増える。それら守備陣を引き出そうと積極的にミドルシュートを放つものの、讃岐にその誘いに乗る様子はない。逆にボールを奪われて鋭いカウンターを受けてしまうことを警戒してか、「テンポを変えるところや勝負を決めるパスが少し足りなかった」(高木大輔)と、こう着状態のまま試合は終盤に突入した。
すると、チャンスをつかんだのは讃岐。馬場、木島徹と続けて攻撃のカードを切って勝負に出ると、82分にそのニ人の連係でフィニッシュに持ち込み、そこから矢継ぎ早に決定機を創出。しかし、いずれもフィニッシュはわずかに精度を欠き、結果、スコアレスドローでの決着に落ち着いた。(松本 隆志)