痛恨だった2失点目。繰り返される魔の時間帯
いたたまれない気持ちにすらなる終盤だった。1点を追いかける清水は、手を替え品を替えゴール前にクロスを放り込み続ける。しかし、敵将のエリク・モンバエルツ監督は「ゴール前の空中戦を補強したかった」と、残り20分以上もある中、DF栗原を入れて3バックに変更。横浜FMの固めた鉄壁のディフェンスラインに、簡単にはね返され続けてしまった。そして後半ロスタイム、チアゴ・アウベスが受けたボールを中澤に刈り取られると、それを拾った扇原がすぐさま前線へ。伊藤のアクシデントで27分から交代出場していたウーゴ・ヴィエイラにカウンターで抜け出されると、最後はフレイレも外されるシュートを流し込まれ万策尽きてしまった。
ただ、清水にとって最も悔やむべきは、2失点目だろう。15分に松原のプロ初ゴールで先制を許したものの、後半の立ち上がりから攻め立て白崎の6試合ぶりのゴールでようやく同点に追い付いた、その直後だった。53分、マルティノスが左サイドでパスを受けてアーリークロス。両CBの間に飛び出してきたヴィエイラに滑り込みながら合わされて、瞬く間に突き放された。失点の内容はともかく、「また同じミスを繰り返した」とチョン・テセが振り返るように、苦労して奪ったゴールが帳消しになるような得点直後に“魔の時間”がある。2点のリードを奪った直後から失点を重ね、逆転負けを喫した第4節・鹿島戦。アウベスの先制点から8分後に同点に追い付かれた第10節・G大阪戦。そして0-2から3点を奪って逆転した直後に追い付かれた前節・浦和戦。課題の改善が進まない清水はこれでJ1でのホームゲーム16戦未勝利。なかなか出口を見付けられない。(田中 芳樹)