前節ともに引き分けている熊本と水戸の一戦は、29℃を超える暑さもあって堅い試合になるかと思われたが、結果的には両チーム合わせて5つのゴールが生まれる展開に。前半だけで3ゴールを奪った水戸が熊本の反撃を抑え、6試合ぶりの勝利を挙げるとともに、無敗をクラブ新記録の『9』に伸ばした。
20分過ぎからペースをつかんだ水戸は、25分にCKから林陵平が決めて先制すると、28分にも林陵平がこの日2点目。37分には前田が3試合連続となるゴールを決めてリードを3点に広げた。熊本が橋本や内田ら水戸の中盤を自由にさせ過ぎたのは、意思共有ができずプレッシャーがほとんど掛からなかったことに加え、出足の遅さや球際の緩さも要因だった。
「守備の運動量をもっと上げよう」と清川監督から指示を受けた熊本は後半、前線にグスタボが入ったことも奏功して推進力を高めると、52分に左からのクロスをアン・ビョンジュンが、57分に右CKからの相手のクリアミスを林祥太が決めて1点差に。その後、嶋田がゴール前まで持ち込むなどの決定機も迎えたが追い付けず。そのまま逃げ切った水戸が13位に浮上した。
熊本は後半に修正したが、前半のうちにピッチ内で感じていた微妙なズレ、つまりプレッシャーをどう掛けるか、あるいは構えるのかの意思統一ができないまま失点を重ねたことが響いた。あらためて原点に立ち返り、同じ方向を向いて戦わなくてはならない。(井芹 貴志)