0-1での敗戦。浦和は興梠のPK失敗を含めてチャンスがありながら決め切ることができなかった。
ペトロヴィッチ監督も「本当に素晴らしいプレーだった」と称賛したように、日本代表に初招集されたGK中村の好プレーが目立った試合でもあった。ただ中村の活躍が光る一方、彼に代表の座を奪われた立場であるGK西川もまた好プレーを見せていた。
ゴール前で二人の選手にフリーでヘディングされる、GKとしてはあまりに苦しい状況から失点を許したが、17分にはクリスティアーノのクロスに中川寛が飛び込んできたピンチを右足で止め、60分にはカウンターからクリスティアーノが槙野を振り払って放ったシュートに触り、枠から逸らした。
守るだけではない。特に前半、相手のプレッシングに対してビルドアップがうまくいかず、「周作くん(西川)が蹴るしかない状況があまりにも多過ぎた」(遠藤)ことはチームとしての反省材料だが、その状況でも西川は、「柏はラインが高いし、前線に速い選手がいるので、プレスでつなげないという意識よりは、それを利用しながら背後を狙っていた」と、武器である精度の高いパスを前線に送り続けていた。
インターナショナルマッチウィークによりリーグ戦は1週間空く。浦和では連戦を戦い続け、代表にも選ばれ続けてきただけに、試合がない1週間は「僕にとってはポジティブ」だ。ただ、「悔しさとかいろいろな経験をパワーにしながらサッカー人生を歩んできたし、このまま終わるつもりもない」と力強く続けた。また、柏との勝ち点差が離れたことを「はい上がる姿を見せるチャンス」と前向きに表現したが、それは自身に置き換えることもできる。浦和で勝利を重ねることはもちろん、再び日本代表のゴールマウスを守る。その視線は一切揺るがない。(菊地 正典)