我慢比べの展開に焦らず、終盤に仕留めた水戸。上位戦線が見えた
「攻撃の我慢比べ」
今節の内容について、西ケ谷監督はそう評した。序盤から水戸がボールを支配し、大分は「(前田)大然を意識してすぐに下がって、そこからプレスを掛けてくる」(内田)戦いをしてきた。「カウンターが怖かった」と内田が振り返るように、大分は前に3人を残してブロックを組み、水戸が不用意なパスミスをしようものなら鋭いカウンターをしかけようという狙いを突き付けながら守備を行っていた。
大分の術中にハマらないように、水戸は橋本を中心に慎重にボールを動かして大分の守備を揺さぶり続けた。「ボールを持っているというより、持たされているという感じだった」と橋本が言うように、ボールを支配しながらも狙いどおりの攻撃ができていたわけではない。縦にボールを入れたい気持ちをこらえながら、リスクと隣り合わせの状況で「相手にスキができるまで我慢しつつ、狙いつつということを意識」(橋本)しながら攻撃を組み立てた。
76分に自陣でボールを奪われ、そこからのショートカウンターで決定機を与えてしまったものの、シュートはポストに直撃。ピンチを切り抜けたあとにできたスキを水戸は見逃さなかった。80分、前田大然の猛然と掛けたプレスに慌てたGK上福元がパスミス。それを奪った佐藤和弘からのラストパスを前田大然が押し込んで先制点を挙げた。さらに勢いに乗った水戸は88分にもハイプレスを掛けて大分の最終ラインでのミスを誘い、最後は林陵平が詰めて勝負を決める追加点を奪ってみせた。
水戸にとっては今季初の連勝。そして、連続負けなし試合のチーム記録も『10』に更新した。上位戦線に向けて、試合を重ねるごとにギアを上げている。(佐藤 拓也)