前半は岐阜のパスサッカーがホームチームを凌駕した。前線からアグレッシブに圧力を掛け、愛媛のミスを誘発すると、間髪入れずに攻撃のスイッチが入りフィニッシュシーンを演出。ゴールこそ奪えなかったものの、ポゼッションで大きく上回り4度の決定機を作るなど、主導権を握ってゲームを進めた。
しかし、愛媛の間瀬監督は「今季、岐阜と対峙して主導権を握られなかったチームは一つもなかった」とし、激しい圧力を受けながらも苦し紛れのロングボールに逃げることはしなかった。強気にパスをつなぎ、トライするアクションを保ちながらスコアレスで折り返せたことは、想定内どころか勝利する上で十分な手ごたえを感じる結果だったはず。「自分たちは後半に走れる、強いという自信を持っている」(間瀬監督)。そんな強みがあったからこそだった。
後半は愛媛指揮官の目論見どおり形勢が逆転。鋭い攻守の切り替えから立て続けに決定機を作って愛媛が勢いに乗る。そして57分、岐阜最終ラインでの緩慢なパス交換を丹羽がさらうと、そのままドリブルで持ち込んでゴールを射抜き、先制に成功。ビハインドを挽回しようと岐阜も攻勢を強めたが、前半ほどの出足の鋭さが見られない中で、球際のバトルでも愛媛に軍配が上がり、82分に有田がヘディングで追加点を奪って勝負あり。90分間をとおした巧みなマネジメント力で愛媛が勝利をたぐり寄せた。(松本 隆志)