前半の攻勢で決め切れず。後半の1発に沈んだ神戸
クリムゾンレッドが青黒を迎え撃ったダービーマッチ。試合前からヒートアップした両軍サポーターがピッチに飛ばした檄は、激闘への紛れもないプレリュードだった。
前半はホームの神戸が持ち前の激しさで試合の主導権を掌握した。G大阪のプレスをロングボールで回避し、前線にボールを供給した神戸は渡邉、田中順の2トップが競り、中盤の小川や三原がこぼれ球を的確に拾う。ネルシーニョ監督が「総じてウチのペースだった」と振り返ったように、神戸がポゼッションし、G大阪がカウンターを狙う構図に定まった。
昨季まで所属したG大阪サポーターから激しいブーイングが巻き起こる中、神戸の大森はピッチを縦横無尽に回遊して攻撃をリード。29分にはその大森の圧巻のヒールパスに小川が抜け出す最高の形を作ったが、GK東口のビッグセーブに阻まれた。G大阪はパトリックの走力や倉田のテクニックから速攻を繰り出したが、神戸はG大阪の倍以上となる10本のシュートを浴びせた。しかし、そのほとんどが枠を捉えられず、徐々に遠藤にフリーでボール保持を許すと、G大阪が自分たちのリズムを再確認していった。
後半に入るとG大阪は遠藤をアンカーに据え、堂安を前線に移し、倉田がトップ下に入る。そして、互いが攻め合う展開の末に70分、G大阪が試合を動かした。日本代表帰りで「コンディションが万全でない中でも、最後まで頑張った」と長谷川監督も称賛したとおり、倉田が正確なクロスを供給すると、途中出場の長沢が頭で合わせて先制に成功。1点をリードし、落ち着きをピッチで体現するG大阪は、倉田を中心に攻撃を展開。神戸は大森を軸にブロック攻略に臨むが決定機を作れず、そのまま試合はタイムアップ。G大阪が盛大な勝どきを上げた。(小野 慶太)