シーズンの折り返しまで残り3試合。ここまで6位につける川崎Fは、同3位につけるG大阪との一戦を「アウェイで勝てれば上位に上がれるチャンス」(小林)という位置付けで臨んでいた。チームとしてもここ5試合で4勝。来週から神戸、浦和、鳥栖という難敵との3連戦が待ち受けていることを考えても、ここでG大阪を叩き、今後に弾みを付けたい一戦だった。
だからこそ、この試合では相手を上回る攻撃力を見せたかった。試合前から古巣対決となる阿部が「やっぱり攻撃のところで上回りたい」と語っていたように、川崎Fは結果と内容が伴う勝利を欲していた。
試合は両チームともに最後までゴールを目指すスリリングな一戦となった。その中で川崎Fは15分過ぎからしっかりと主導権を握る。両SBが高い位置を取ることで攻勢を強めれば、今節のポイントとしていた“攻守の切り替え”でもG大阪に対抗。中盤でボールを奪取する回数を増やすことで、速攻・遅攻に関係なくバリエーションのある攻撃で相手陣内に攻め込んでいった。
その中で生まれた52分の先制点は、多くの選手が関わった見事な得点だった。中盤でのキープから右のエウシーニョがクロスを上げ、登里が折り返し、最後は中村が押し込む。チームとしてもしっかり崩し切った素晴らしい得点だったことは間違いない。
だが、ここ数試合課題となっている2点目が、この日も生まれなかった。帰陣した相手をなかなか崩すことができず、一瞬のスキから失点。試合はドローで幕を閉じた。これで直近の3試合で2得点の川崎F。課題となっているゴール前のクオリティーをあと一歩欠き、今後の3連戦に向けて引き続き不安を残した。(林 遼平)