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J1リーグ 第16節
6/25(日) 19:00 @ パナスタ

G大阪
1
0 前半 0
1 後半 1
試合終了
1
川崎F

Column 試合後コラム

愛し愛された、青黒の偉大なブラジル人

2017/6/28 10:00

 川崎F戦を最後にオランダのフローニンゲンに旅立つ堂安がセレモニー後に胴上げされた直後、“影の主役”が場内の雰囲気を一気にヒートアップさせた。
 堂安のセレモニーを見届けるべくピッチ上にいたパトリックを選手たちは自発的に取り囲み、盛大に胴上げ。G大阪の苦境を何度も救ってきたその巨体は、3度、吹田サッカースタジアムの宙を舞った。
「パトリック、オレ!」。場内からのコールの大きさはこの日一番のそれだった。
 クラブの生え抜きではあるものの、レギュラーを取り切ったわけでもなく、タイトルに貢献していない19歳よりも、パトリックが残したモノのほうが遥かに大きいことをサポーターも知り尽くしていた。
 技の宇佐美、力のパトリック。絶妙な補完関係にあった2トップが14年のJ1昇格即三冠の原動力だった。「こんなヘタなブラジル人は見たことがない」と宇佐美が苦笑するほど、大味だったブラジル人FWだが、驚異的な推進力とフィジカルの強さで4つのタイトルに貢献。アラウージョやマグノ・アウベス、ルーカスらレジェンド級の助っ人も、タイトルの数においてはパトリックに及んでいなかった。
 昨年10月、右前十字じん帯損傷など全治8カ月の重傷を負いながらも、G大阪での復活をモチベーションにはい上がって来た背番号55。「僕にとってガンバは家のような存在」(パトリック)。その言葉は決して社交辞令でもなんでもない。6月末で契約が終了することを通達されながらも、ホームタウンでのふれあい活動に足を運んだり、練習中から目の色を変えてプレーしたりと“ガンバ愛”を自らの行動で示し続けてきた。
 川崎F戦の前日に行なわれたサイン会に足を運んだサポーターの数は約600人。
 技巧派集団に“パワー”という新たなエッセンスをもたらした不器用だが、偉大なブラジル人FWは、愛されながらクラブを去る。(下薗 昌記)

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