東京Vが波状攻撃で圧倒。町田攻略法をハイクオリティーで演じ切る
「やられたくないことを全部相手にやられてしまった」。町田のCB深津がそう振り返ったように、東京Vの徹底した町田対策がハマった試合だった。右サイドで町田攻略のキーマンを担った安在は言う。
「町田は極端にボールサイドに寄ってくる。ウイングバックが高い位置に張って、ボールを受けて、逆サイドに揺さぶるには逆足のほうがやりやすいので、右サイドに入った。また町田は手数を掛けるとプレッシャーが速いので、シンプルにCBの背後にパスを入れることで主導権を握れていたと思う」
ボールサイドに人数を掛ける守備戦略を敷く町田に対してサイドチェンジを多用し、手薄になったサイドから攻める形は攻略法の王道。さらに東京Vはアラン・ピニェイロとドウグラス・ヴィエイラが前線でボールを収め、町田のラインを押し下げることにも成功。“幅と奥行き”を使ってボールと人を動かすことで、町田の対応は完全に後手に回った。6分、畠中からの対角線のパスを出発点として、斜め→縦→横→横とボールを動かし奪った先制点は東京Vの狙いが凝縮されていた。
完全に主導権を握った時間帯に好機を量産し3得点を奪った東京Vは、そこでほぼ勝負を決める。64分に1点を奪われたあと、相手に作られた反撃ムードは、安在の一発が断ち切っている。
一方、「今季のワーストゲーム」(深津)を演じてしまった町田は、今季リーグ戦初の4失点による敗戦を喫した。戦前、相馬監督は「自信を取り戻す一つのきっかけになるようなゲームにしたい」と話していたが、それも叶わず。攻略法の代表例をこれだけのハイクオリティーで東京Vにやられてしまっては、敗戦は避けられなかった。(郡司 聡)