序盤に流れをつかんだのはホームの松本だった。セカンドボールの回収作業がスムーズにいったことでボールを保持する時間も増え、岡山ゴールへと分厚い攻めを繰り出す。前半終了間際には工藤が右サイドから上げたクロスを、飯田が相手DFと競り合いながら頭で押し込む。良い時間帯に先制点を奪い、ここまでの試合運びは順調だった。
しかし後半は、1点ビハインドの岡山がチャレンジに打って出る。松本は前線からのプレスがハマらず、ラインが押し下げられたことでアウェイチームに主導権を明け渡してしまう。三島の投入などで修正に乗り出した反町監督だったが、それでも流れを引き戻すには至らず、岡山の攻勢に苦しむ。
そして82分、ついに耐えてきた守備にほころびが生じる。片山からのロングスローは一度はね返すも、セカンドボールをうまくつながれ、最後は豊川に押し込まれる。ゴール前の松本守備陣が、まるでエアポケットに入ったかのように一瞬ボールウォッチャーと化してしまった。その直後にPKを得るも、このラストチャンスを逸したことも痛恨だった。
ワンチャンスを生かしてゴールをこじ開け、相手に流れが渡ったとしても堅い守備で失点を許さない。最後は1-0で勝利―。3年前の松本に見られた勝負強さが今季は見られないまま、シーズンは折り返し地点を迎えようとしている。(多岐 太宿)