福岡の決勝ゴールはウェリントンが64分に決めたPKだった。井原監督はこのPKを「運良く取れた」と表現したが、その運も“武器の脅威”がもたらしたものだった。右サイドから駒野がクロス。その放物線がゴール前のウェリントンに届くと理解した瞬間に、岐阜のDFがたまらずウェリントンを引き倒した。福岡が誇る“駒野→ウェリントン”のホットラインの威力が示された場面と言っていいだろう。
勝利を決めたのはエースによるPKだったが、試合の行方を左右したのは井原監督の選手配置にあった。この日、福岡が採用したのは今季初の[4-2-3-1]。狙いは三門と冨安のボランチとトップ下の山瀬で作る三角形を、岐阜の攻撃を司る庄司、小野、永島のトライアングルにがっちりとハメることで、岐阜のショートパスのリズムを狂わせることにあったはずだ。
実際にその三角形はウェリントン、松田、ジウシーニョの献身的な守備のサポートを受けながら岐阜のトライアングルを機能不全へと追い込み、特に自陣では岐阜にショートパスの交換をほとんど許さなかった。相手のストロングポイントを消して優位な試合運びに持ち込む井原采配の典型的なゲームで福岡が3連勝を収めて、首位をキープした。(島田 徹)