チャンスは作った名古屋。立ちはだかったのは徳島の守護神・長谷川
勢いの差か、それともチームの成熟度の差か、もしくはその両方なのか、J1昇格を争う名古屋と徳島の対戦は、徳島の完勝で幕を下ろした。
名古屋の試合の入りは決して悪かったわけではなく、4分には最初の決定機を作った。しかしそれを決められずにいると、徳島がその直後のCKから先制点を挙げる。「負けるときのパターン、良くない流れがまた起きてしまった」と、2試合連続でセットプレーから先制点を奪われたことを名古屋の田口は悔やむ。
その後も鋭い攻撃を見せたのは徳島。攻守の切り替えが速く、ボールを奪ったらアグレッシブに名古屋ゴールに襲いかかる。その勢いは守備陣にも伝わり、39分に与えたPKはかつて名古屋に所属していたGK長谷川が、完璧に読み切りセーブ。試合の主導権を徳島が握って離さない。
後半も自分たちのペースで試合を進める徳島は、55分にクロスのこぼれ球を杉本太郎が冷静に流し込み追加点を挙げる。
その後、名古屋もシモビッチ、佐藤寿人と攻撃のカードを切り攻勢に転じるが、最後に立ちふさがったのは長谷川。ミドルレンジからも至近距離からも、あらゆるシュートを止めゴールマウスを守り切った。長谷川は試合終了のホイッスルが鳴ると同時にピッチに倒れ込む。GKが足をけいれんさせるほどの死闘だった。
J1昇格を争うライバルを引き離した徳島、リカルド・ロドリゲス監督は「力のある名古屋に対しては、引いたら負けるので、逆にボールをしっかり持って攻撃をしかけることが重要」と、選手たちがプランどおりにプレーを完遂したことを満足気に語った。その一方で、名古屋はJ1昇格を争うライバルに対して痛過ぎる一敗を喫した。(斎藤 孝一)