声が出る、気持ちが出る、あと一歩が出る。中断期間のハードな練習で鍛え上げられた新潟は、以前よりたくましくなった姿を、アウェイで見せつけた。
先制点を、練習で力を入れてきたセットプレーから取れたことは改善できたポイントの一つ。ゾーンディフェンスへの変更が奏功し、相手セットプレーから失点しなかったことも一つ。そして同点に追いつかれると、これまでなら気落ちして立て続けに失点していたのが、気迫と集中を保って1-1で守り切れたことは大きな変化だ。
「味スタは私も現役時代にプレーしたが、点を取られると、本当にやりにくい雰囲気になる。そこで一つになって、体を張って守ってくれたのは良かったと思う」(呂比須監督)。
連敗を6で止め、苦しかった練習が報われての成果。新潟にとっては大きな意味のある勝ち点1となった。
中断期間は“ミニキャンプ”と称し、二部練習を行ってきた。午前にセットプレーまたは戦術の確認をみっちり行い、午後はフルコートで1時間以上に及ぶ紅白戦。「1日で20km走った選手もいた」と呂比須監督が明かした数字が、いかにハードだったかを物語る。序盤は疲れも手伝ってか、不満をぶつけ合うような場面もあり、ピリピリとしたムードが漂うこともあったが、監督は「兄弟はけんかしながら育つでしょう?」と静観。選手たちは要求し合う中で理解を深め、コーチングも徐々に互いを思いやる言葉遣いに変わり、連係は深まっていった。
また、この試合では新加入の磯村と大武も存在感を示した。磯村は中盤の落ち着きと攻撃スイッチを入れる正確なパス、大武は声とファイティングスピリッツという、新潟に足りなかったものを加えた。
気力、体力、戦力とも手ごたえ十分の新潟は、次節からのホーム2連戦で、その勢いを加速させる。(野本 桂子)