主将不在の状況を、岐阜が見事にはねのけた。
試合は序盤から動く。5分、庄司の代役としてアンカーポジションに入った小野が敵陣のバイタルエリアまで猛然とダッシュし、相手のワンタッチパスをインターセプト。倒れながらパスを送ると、これを受けたクリスチャンが先制点を獲得した。幸先よく先制し、「ワイドと2トップの守備のところで距離感が引っ張られた」(群馬・森下監督)ことで、この後は岐阜が一方的にボールを支配。これを受けた群馬は38分、精彩を欠く高井を下げて「前節でけがを負った」(同監督)カン・スイルを投入する羽目になってしまう。
後半は「中盤のマークがズレて、余っているところをディフェンスラインから押し出せなかった」(福村)ことで群馬に流れが傾きかけ、62分には左クロスから好機を作られたが、GKビクトルのセーブと阿部が体を張ってゴールを死守。「スタートポジションをしっかりさせてクサビを生かすこと」(福村)をチームで認識し、流れをすぐさま取り戻すと、大木監督は今夏加入の中島を送り出す。前線に変化を加え、79分に獲得した小野の“直接CK”でスコアは2-0。この追加点で勝負は決まり、岐阜が3試合ぶりの勝利を収めた。「このチームに手を抜いている選手はいない。良い選手が本当に多い」(庄司)。試合前日、チームに対して主将が語った言葉を、まさにチーム一丸となって形にした勝利だった。(岩波 陽平)