前期の対戦で4点差がついたカードだったが、結果的には1点差で名古屋が勝ち点3をもぎ取った。シュート数や決定機では下回ったものの、後半に流れを引き寄せた熊本にとっては「もったいないゲーム」(池谷監督)となった。その要因は「やっぱり質で、最後のところで一発決められるかの差」(同監督)である。
この試合の名古屋はシモビッチと佐藤が2トップを組む形。加えてトップ下に入ったガブリエル・シャビエルが高い位置で左右に流れるようなポジションを取ったこともあり、前半の熊本は最終ラインを高く押し上げることができず押し込まれる。名古屋は主導権を握り、決定機を多数作りながら先制点を奪えずにいたが、前半終了間際、ドリブルをしかけた青木が思い切って狙い、かつきっちり枠を捉えるミドルシュートを突き刺した。
追う展開となった熊本は後半、最終ラインを高く押し上げることでスペースを消し、少しずつ流れを引き寄せていく。65分には光永を下げて右サイドに田中を投入、これにより相手の背後を取る場面が増えた。しかし、ラストパスやフィニッシュ精度が低く、決定的な形も得点に結ぶことができなかった。
とはいえ、修正によって流れを変えることができたのはプラス。だからこそ、これを次節・山口戦に生かせるかが問われる。一方、勝ち切った名古屋も、風間監督が振り返ったとおり「なかなか2点目が取れず苦しい展開になった」ことは、今後浮上していく上での課題となる。(井芹 貴志)