守備を意識しながら守り切れなかった大宮。鳥栖は個の力を生かし3得点
新潟に勝利し、この試合で勝ち点を積めば降格圏から脱出する可能性があった大宮。伊藤監督は「前半は守備をしっかりやろう」とアウェイを意識した入りを見せる。しかし、結果的にはその意識が裏目に出た。
伊藤監督は布陣を4バックで臨んだと説明していたが鳥栖にはそう映っていなかった。マッシモ・フィッカデンティ監督が「(大宮は)[5-4-1]でガチガチに守っていた」と話せば、小林も「(4バックと予想していた)相手のシステムがスカウティングと違っていた」と話す。右サイドに入った岩上が守備を意識し過ぎるあまり、最終ラインに入る形が頻発。見た目には5バックになってしまっていた。守備では安定するも、良い形で攻撃につながるような積極的な守備ではなかった。そして、鳥栖はそれをこじ開ける。前半終了間際に左サイドからのパスを起点にビクトル・イバルボが個の力でゴールに結びつける。大宮にとっては守備を意識しながらプラン崩壊の痛恨の失点となった。
後半に入ると鳥栖は早々に足をつった河野を下げ、青木を投入し、5バックに変更する。大宮は反攻に出るチャンスだったがミスで流れをつかめない。60分にはスローインからイバルボの独走を許し、リードを広げられると74分にはGK権田からのフィードを豊田、イバルボ、原川とつながれて試合を決定づける3失点目を喫する。「ミスしてはいけないところでミスをした」とカウエが言うように、大宮は守備を意識した試合の入りを見せながら失点までの経緯があまりに悪過ぎた。守備意識が消極性という形で裏目に出た。
鳥栖も決定機らしい決定機を作り出したとは言えないがイバルボの個の力を効果的に生かし、3得点。しっかりとした試合運びを見せ、大宮に決定機を与えず無失点に抑え、内容と結果を見事にリンクさせた。(杉山 文宣)