3連敗中の神戸が求めたのは守備の再構築だった。試合前に「もともと神戸は守備の堅いチーム」と話した吉田新監督の下で試合に臨み、12戦無敗の横浜FMの攻撃をシャットアウトすることに成功した。
神戸が実行したのは、オーソドックスだが判断の連動性が不可欠の[4-4-2]で行うディフェンス。これまでとは異なる点も少なくない中、2トップは距離を近くして相手の縦パスを遮断した。その意図を岩波は「(守備の)スタートをハーフウェーラインくらいに設定して、相手のやりたいことを消しながらカウンターを狙った」と説明。守備ブロックを形成し、「やられそうなときは食いつかずに割り切って下がってゴール前を守るというのもアリ」との判断があったことを明かす。この連敗中、高橋秀はプライオリティーの置き場所として「失点しないこと」の大切さを説いていたが、この日の守備陣は優先事項を的確に状況判断。CBが下がった前のスペースはボランチの出番だが、藤田は「自分がサボっていたらやられていた」と献身的なプレスバックで決定機を阻止し、CBがサイドに釣り出された場合のケアも入念にこなす。サイドに圧力が掛かっても中央のCBとボランチの4枚は距離感を失わず、藤田は「そこは遂行できたかな」と胸をなでおろした。
さらに、藤田は74分の三原投入について「オープンになれば、マルティノスと齋藤のいる相手が優位になる。そこは自分も感じていた」と話し、ベンチとピッチが巧みにシンクロしていたことも伝える。吉田監督が就任してから、短い期間で着手できる最低限のアプローチだった守備の改善。神戸は悪い流れをストップさせる一定の成果を挙げた。(小野 慶太)