ファビオが戦列復帰し、4バックで臨んだG大阪が守備でリズムを作り、主導権を握った。高い位置でのプレッシャーで鳥栖のビルドアップからテンポを奪い、豊田、イバルボへのボールは三浦とファビオが封じ込める。セカンドボールの回収でも井手口が存在感を発揮し、鳥栖に決定機を作らせなかった。
後半開始早々に倉田のミドルシュートで先制を許した鳥栖は、豊田のPKで同点に追いつく。勢いは鳥栖にあったが、そこからの試合運びで差が出た。
74分、人数はそろっていたが、左サイドに流れた井手口の右足アウトサイドでのワンタッチクロスに意表を突かれ、長沢に頭で追加点を押し込まれる。「今季何回も見ている」と小林も言うように人数がいながら対応し切れない勝負弱さがまたも出てしまった。前半から飛ばし気味にハイプレスを掛けていたG大阪の運動量が落ちてくるであろう時間帯が来る前に先制点を与えてしまった部分など、勝負の機微をつかむ力でG大阪のほうが上手だった。「とにかく走れと言われていた」(倉田)G大阪は、最後までその姿勢を表現。運動量、球際に長けた鳥栖が相手だったからこそ、より強くなったその意識が5試合ぶり、そして鬼門・ベアスタで初の勝利を呼んだ。(杉山 文宣)