前回対戦では徳島が6点を挙げて大勝したが、今節は戦前から「前回対戦よりも強くなっている」と語っていたリカルド・ロドリゲス監督。その要因として前回対戦では出場していなかった「佐藤優平」の名を挙げていた。
その佐藤が実際に攻守で効いていた。「システム的にはマッチアップしていた」(瀬沼)と徳島の良さを出させないような布陣を選択し、特に攻撃の起点となる岩尾には「良い形でパスが入らないように」(瀬沼)と2トップが限定しながら佐藤の気の利いたポジショニングが目立った。前半のボール保持率自体は徳島が上回っていたものの、「何か相手にやらされているような感じもあった」(渡)と山形を脅かす場面までは思うように作り切れなかった。だが、それでも仕事をするのがエースたる理由か。20分、杉本が山形DFの背後を突くスルーパスを供給すると、渡が抜け出してゴールネットを揺らす。
リードした徳島だが、後半は展開が一変。山形は鈴木雄を投入したことも功を奏し、中盤で動きの質を高めながら自分たちに優位な状況を作っていく。68分には立て続けにゴールポストをたたくチャンスを作るなど、得点の予感もどんどん高まる。すると、71分にCKから同点ゴールが生まれる。佐藤のキックに瀬沼が折り返し、混戦から阪野が押し込んだ。
結果的には勝ち点1を分け合った両者だが、岩尾が累積警告で次節出場停止という安くない代償を支払った徳島は勝ち点3を取り切りたかったのが本音だろう。(柏原 敏)