先行しても圧力緩めず。岡山が5試合ぶりの○
結果的には前半の1点が勝敗を分けたが、試合を通じて見れば、シュートや決定機、CKの数からも分かるとおり、仕掛けや“やり切る姿勢”の差がそのまま表れたゲームだったと言える。
熊本は新加入の木村を2シャドーの1枚で初の先発起用。対する岡山は、竹田の負傷離脱を受けて最終ラインの中央で篠原が7試合ぶりの先発に名を連ねた。
試合の入りから出足で上回った岡山がペースをつかむが、決定的な形はなかなか作れなかった前半。しかし、ロスタイムに入った45+1分、リスタートからボールを受けた喜山がドリブルで中へ持ち込み右に流すと、オルシーニが右足で枠をとらえて岡山が先制に成功する。
「次の1点とその次の1点でゲームの流れは変わるので、守るということではなく、前に出て行きながらゲームを進めるという意識で統一した」と長澤監督が試合後に振り返ったように、リードを奪った岡山は後半に入っても前への圧を弱めず、逆に出てくる熊本の背後を突いたカウンターなどで好機を量産。追加点こそ奪えなかったが、「最後までディフェンス(ライン)を高めでキープしてくれた」(同監督)ことで、前半に比べてボールを相手に握られる時間は増えた中でも、熊本のシュートを3本に抑えて逃げ切った。
熊本のMF上村が「ボランチに入れるところやシャドーに入れるパスは狙ってきていた」と話しているが、岡山は出どころをしっかり抑えて熊本に組み立てさせず、セカンドボール争いでも主導権を握る、狙いどおりの試合運びを見せたと言っていいだろう。
対して敗れた熊本は終始後手に回る展開で、距離感の悪さやタイミングのズレもあって簡単にボールを失う場面が目立ち、効果的な攻撃の形を作れないばかりか、自分たちの流れに引き込むことができなかった。得点が奪えていないことも課題だが、守備でペースをつかめなかったことも敗因となった。(井芹 貴志)