立ち上がりから17分までは、ホーム・山形の時間帯だった。阪野や鈴木雄、左SBの高木までもが熊本ゴールを襲うシュートを放ったが、そこで決め切れないでいるうちに流れは熊本へ。熊本の高い位置からのプレスにボールを失うシーンが増え、逆に熊本にボールを動かされ守備に追われることになった。
0-0のまま折り返した後半、山形は中盤をダブルボランチに変更。持ち直しはしたが、ボールの行き来が激しくなる中、先に得点するまでには至らなかった。試合を決めたのは、熊本が長く続けてきたという居残り練習どおりのプレー。田中が左サイドからクロスを上げると、ニアに入り込んだアン・ビョンジュンがヘディングで合わせてネットを揺らした。「久藤さん(久藤清一コーチ)にクロスのことはずっと言われていた」(田中)、「キタジさん(北嶋秀朗コーチ)にFWの心の持ちようやクロスの入り方を指導していただいていた」(アン・ビョンジュン)とそれぞれコーチに感謝する二人のプレーが、熊本に8試合ぶりの勝利を呼び込んだ。
一方の山形は6試合ぶりの敗戦で、6位との勝ち点差は『9』に。木山監督は「顔を下げても仕方がない。次また粘り強く頑張りたい」と語った。(佐藤 円)