山口が84分から2点差を逆転。松本が思い知ったサッカーの怖さ
直近5試合の結果(松本が4勝1分、山口が1勝4敗)を見ても分かるように、チームの状態は間違いなくホームチームのほうが上だった。しかし、結果はもちろん内容でも勝者に値したのは間違いなくアウェイチームのほうだった。日差しが強く、やや暑さの気になる天候。さらに20日に天皇杯4回戦を戦った松本は中3日の強行軍でもあった。キックオフ直後から一進一退の展開だったが、34分にペナルティーエリア内で高崎が倒されてPKを得ると、これを自ら決めて先制。さらに47分には山口DFのバックパスがオウンゴールとなり、内容の良くない中で2点のリードを得る。
労せずして優位に立つ松本だったが、自分たちの流れからさらなる追加点を得られなかったことが終盤に響くことになる。山口は攻撃的なカードを切りつつ選手配置を変更することで前線やサイドがリフレッシュ。一方で松本の選手たちの足は止まり出し、流れは山口に傾く。反町監督も石原や武井を投入することでピンポイントでの修正を試みるも、一度手放した勢いを引き戻すのは至難の業だった。
2-0で迎えた84分、後藤のクリアミスをゴール前に詰めていた宮城に拾われて1点を失うと、それが呼び水となって山口の攻撃に火がつく。戦前から指揮官が「天才」と形容していた小塚に長短のパスで好機を作られると、88分そして後半ロスタイムと相次いで失点。勝ち点3はおろか、勝ち点1すら積み上げることも叶わなかった。
「リーグも終盤にきて勝ち点3が必要な状況なので、失ってはいけない試合だった」(橋内)と総じて肩を落とす松本の選手たちからは、サッカーの怖さをあらためて思い知った様子がうかがえた。(多岐 太宿)