町田をかく乱したイバンの戦略。東京クラシック快勝でダブル達成
東京Vがプランどおりに勝った試合後の定型句が、選手から聞こえてきた。「イバンの言ったとおり」。相手の分析と戦略の組み立てを監督とともに行う、イバン・パランコ・コーチの策が見事にハマった。
守備時は夏からの定型[4-3-3]で、攻撃では4得点を挙げた前回対戦時と同様の[3-4-3]で相手のプレッシャーを外して押し込む。「選手を変えずに二つのシステムを併用するのが理想」と試合前にロティーナ監督が語ったように、可変システムで町田をかく乱した。
町田は前線から強いプレッシャーを掛けたが、想像していたものと異なる形でパスを回すホームチームの巧妙さを前に守備が空転。ボール保持者をフリーにしてサイドチェンジを容易に許し、深津不在の最終ラインはオフサイドトラップとクロス対応にスキが見えた。オフサイドをかけ損ねた大谷がオウンゴールをした1失点目、サイドチェンジから喫したアラン・ピニェイロの2点目で、その混乱はスコアに表れた。「もっと点を取られても致し方ない」とは相馬監督の弁。53分には9cm低いマーカーの松本をやすやすと外した畠中が、安在のCKに合わせて3点目を決めた。
76分、途中出場の遠藤が松本のクロスに合わせて1点を返すも、町田の反撃は1点止まり。東京Vが3-1で“東京クラシック”のダブルを達成した。
未勝利の9月を経て、10月に入って5試合ぶりの勝ち点3獲得だ。戦略がハマった勝利に、渡辺は「久しぶりに良い疲れ方ができた」と胸をなでおろした。6位との勝ち点差は『3』に縮まり、順位が下のチームとの対戦を多く残す終盤戦に向けて希望の光が差し込んだ。対して町田は3戦ドローのあとの敗戦。負傷欠場した深津の復帰が待ち遠しくなる、内容と結果になってしまった。(田中 直希)