山口を逆転で退けた長崎、福岡との勝ち点差を『1』に縮める
「アウェイゲームなら勝てなかったし、ホームだからこそ1点目のあとにすぐ2点目を狙えた。ホームだからこその結果だと思う」
試合後の会見で長崎の高木監督はそう試合を振り返った。その言葉どおり、前半の長崎は思うような攻撃を見せることができなかった。相手の背後を突こうという意識が強過ぎるあまり、ファンマへの長いボールが多くなった長崎の攻撃は、5バック気味に守る山口に脅威を与えることができず、逆に小塚、岸田、レオナルド・ラモスを軸とする山口のショートカウンターにゴール前までボールを持ち込まれる展開が続く。
後半に入り、サイド攻撃が息を吹き返し始めた長崎は、62分にファンマを下げて平松を入れて攻勢を強めるが、64分にFKからラモスにヘディングを決められてしまう。アウェイの山口にとって勝ちパターンとも言える展開となったが、ここからの高木監督の交代策が試合の流れを大きく変えた。幸野に代えて吉岡、澤田に代えて中村を相次いで投入すると、トレーニングでやってきた動きそのままに好連係を発揮。79分に吉岡が「考えていたとおりのボール」と言う翁長のクロスをヘディングで合せて同点に追いつくと、その5分後には吉岡のクロスに飛び込んだ中村がヘディングを叩き込み試合をひっくり返した。
逆転に沸くスタジアムの声援を受けた長崎は、そのまま一気に山口を押し切り勝ち点3を獲得。J1自動昇格圏の2位・福岡に勝ち点1差に迫る勝利を挙げた。内容的にミスが多かったことや、直近5試合での4失点中3失点を占めるセットプレーからの失点など、懸念もあったゲームだが、チームの勢いやムード、リーグの流れは間違いなく手中にある。次節、名古屋戦でもそれは証明されるはずだ。(文・藤原 裕久)