開始5分、アウェイの金沢が佐藤による高難易度ボレーで先制点を決めれば、19分には平戸が吉田のポスト直撃シュートを押し込み、町田が同点に追いつく。アグレッシブなスタイルを貫くチーム同士の対戦は、序盤から点が入る白熱した展開となった。
前半は得点者の佐藤が前線で起点を作りながら、空いたスペースを有効活用した金沢が主導権を握る。「移動距離がいつもより長いと感じていた」と井上が振り返ったように、大谷が初めてCBで先発出場した最終ラインが序盤の失点によりバタつき、金沢の効果的なボールの動かし方に陣形を広げさせられたことが、前半の町田が苦しんだ遠因となった。
しかし、後半はハーフタイムに相馬監督からハッパをかけられた町田が攻撃のギアを上げ、主導権を掌握。56分にボランチをリ・ハンジェから森村に交代したことで町田の前傾姿勢はさらに強まり、後半だけで9本のシュートを浴びせた。
一方、後半は守勢に追い込まれていた金沢も70分に宮崎が絶好機を創出。決定機の質では金沢が上回ったものの、お互いに最後まで勝ち越し点は奪えなかった。「どっちが勝ってもおかしくない試合」(中美)は、勝者なきドローゲームに終わっている。(文・郡司 聡)