小島の投入で一変。愛媛が土壇場で逆転勝利
「内容としては讃岐に完敗」。試合最終盤で逆転の決勝点を挙げた河原も素直にそう認めたように、試合は序盤からほぼ讃岐の手中にあった。
立ち上がりは愛媛が積極的にボールを支配したものの、ともに中盤の球際の争いで激しさを見せる中でフィニッシュへ迫る場面には至らず。そこで讃岐は、恒常的にプレッシャーを掛け続けることで愛媛のボール回しを窮屈にさせてミスを誘発。24分には、甘くなったバックパスを原が奪い取ってそのままゴール前まで持ち込み、いともたやすく先制点を得ることに成功した。
守備の不安定さもあり3連敗中の愛媛は、先制を許したあとに河原を中心としたイレブンで集まり、再度、気を引き締めて連続失点への警戒を強める。しかし守備の安定を取り戻すことができた一方で、逆に讃岐にボールを保持される時間が長くなり、攻勢に出てもセーフティーな場所でのボール回しに終始。リードを得て守備の堅さが増した讃岐陣内で攻撃のスイッチが入らず、時間だけが刻々と過ぎていった。
4連敗が脳裏によぎる終盤になってようやく重い腰を起こした愛媛ベンチは、有田と小島を同時投入。この反撃の一手が、愛媛を救った。明確にゴールを目指す意識を持ったニ人がピッチに入ったことで攻勢は一気に加速。讃岐を自陣深くに押し込むと、79分に近藤のシュートのこぼれ球から小島がゴールネットを揺らして同点に。そして88分にはエリア内の混戦から、河原が執念でゴールを奪う。約10分間で鮮やかにスコアをひっくり返した愛媛は、残った一枚の交代カードで高さのある深谷を投入し守備固め。少ない残り時間を確実に締めて逆転勝利を収めた。
愛媛は課題を抱えながらの苦しい展開も、連敗を『3』でストップ。ホームでは第25節・千葉戦以来5試合ぶりとなる勝ち点3をつかみ取った。(文・松本 隆志)