大雨、この一言に尽きる。
立ち上がりから両者ともロングボールの蹴り合い。勝負のカギがセカンドボールの回収率とミスにあることは容易に理解できた。その中で山形は「(讃岐のボランチが)大きい選手たちで、そこでボールを拾われて前半は押し込まれることが多かった」(木山監督)。讃岐・北野監督からすれば、ボランチにリ・ヨンジ、CBにイ・ジュヨンを起用したことが機能した。ただ、山形も後半はシステム変更を加えながらセカンドボールの回収率を改善。一進一退の攻防が続く中、どちらも集中力を高く保ち続けた。動きのない試合ではあったが、見方を変えれば、両者ともピッチ状況に左右されず、ミスを起こさない緊張感のある内容だった。
そんな中、55分に唯一とも呼べる決定機が、讃岐に訪れる。GK清水のロングフィードを誰も処理し切れず、こぼれ球が最終ラインの裏に流れると、そこに抜け出した原がGKと1対1になり、ループシュート。しかしフワリときれいな放物線を描いたそれは、わずかにゴールを捉えられず。「シュートの選択に後悔はないけど、その技術に対する練習は見つめていきたい」(原)。最終的に、スコアレスドローでの決着となった。
粘り強く勝ち点1を積み上げた讃岐だが、前日にJ3降格圏の21位・山口が勝利を収めていただけに勝ち点3を積み上げたかったのが正直なところ。残り4試合の相手は町田、松本、長崎、名古屋と難敵ばかり。J2残留のカギは、この勝ち点1を生かせるかどうかにある。(文・柏原 敏)