一時2点をリードされた愛媛に同点ゴールが生まれたのは、5分のロスタイムも残り10数秒というところ。右タッチラインから有田が投じたスローインは十分に距離を伸ばし、自陣を留守にしてきたGKパク・ソンスの頭上を越えると、落ちてきたボールにヘッドで合わせたのは西田。「ちょっと不規則な弧を描いてきたので、僕も当てるので精一杯だった」と側頭部に当てたボールは濡れたピッチに勢いよくバウンドし、そのままゴールマウスへと吸い込まれた。
前回対戦の第10節は2-0で愛媛が勝利。その完敗を受け、雪辱に燃えるホームの山形が組織された守備で愛媛の攻撃を封じ、主に左サイドからチャンスを作っていた。前半には得点につなげられなかったが、後半に入ると57分に阪野、58分に汰木と立て続けにゴールを奪い2点のリードに成功した。
しかし、61分に鮮やかなコンビネーションから近藤のゴールで1点を返した愛媛が、その後も選手交代やシステム変更でじわじわとチャンスを増やし、ついに劇的な同点ゴールへとつなげた。
山形は今季16回目の引き分け。木山監督は「展開もわれわれの試合で得点も挙げた。ただ、ゲームを締められなかった」と悔やみ切れない試合を振り返った。(文・佐藤 円)