■東京V
相手の予測を上回るひと仕事を果たせるか
連勝が止まった。終盤戦の4連勝で順位を5位まで上げていたが、前節・福岡戦に引き分けて6位に降下。うっすら見えた自動昇格の可能性も、かなり低くなってしまった。それよりも懸念材料が今季、連勝が止まったあとになかなか調子を戻せていないこと。5連勝のあとに連敗、4連勝のあとに4戦勝利なし、という過去の経験が脳裏をよぎる。
「福岡戦の引き分けから良い流れを失わないように、結果を残したい」という田村の言葉は、全員の思いだ。特に勢いが重要になるJ1昇格プレーオフになだれ込む上で、そこに至る経緯も大切にしたい。ホーム連戦となる山口戦で、再び緑の上昇気流を起こす。
その上で前節、9試合ぶりの無失点で終えたことは前向きに捉えられるだろう。バランス良く、皆が連動する強固な守備をベースに、大事な先制ゴールを手中に収められるか。そのためには、得点源のドウグラス・ヴィエイラ、アラン・ピニェイロに良い形でボールを供給できるか。それが焦点になる。「1対1の状況ができればいける」と自信みなぎる安西の突破、梶川や高木善、井上のお膳立て、渡辺のフリーラン、安在の左足…。相手の予測を上回るひと仕事を意識して、山口戦のピッチに立ちたい。(文・田中 直希)
■山口
「可能性を信じて、最後まで戦う姿勢を貫く」(岸田)
前節、残留を争う金沢との「負けられない一戦」に敗れた山口。20位との勝ち点差は『6』に広がり、状況はますます厳しくなった。しかし、最前線の岸田は「可能性がゼロになったわけではない」と前を向き、「チャンスにどう決め切るかを皆で話している。後ろも頑張っているし、僕自身ももっと運動量を増やしてチームのために動くことが必要」と話す。
前節は開始直後から勢い良く攻め込んだが、チャンスを決め切れず、後半ロスタイムに決勝点を奪われ、目の前で金沢に残留を決められた。
主将の鳥養は「前半は僕たちのペースで運べたし、ポゼッションも相手を上回れていたのでそこは継続したい。守備は皆頑張ってやっている。あとはしっかり得点を決めないといけない」と話す。
今週の練習では若手選手も声を張ってチームを鼓舞する姿が見られた。決定力を欠いた前節を反省し、自主的なシュート練習に励むなど、全体練習でもフィニッシュに重点を置いて取り組んだ。今節の会場・味スタでは昨季、山口の勝ち越し点の取り消しがあった。「昨年はすごくイヤな思いをしたので今回はしっかりと勝ちたい。可能性を信じて、最後まで戦う姿勢を貫きたい」。岸田はそう言って勝利を誓った。(文・田辺 久豊)