■新潟
決意のホーム最終戦。届けるべきものがある
今季のホームラストゲーム。18試合ぶりの勝利を多くのサポーターに届けるべきときがきた。J1で戦うことができるのはあと2試合。前節・湘南戦では、J2降格が決まったチーム同士の意地がぶつかり合う好勝負が期待されたが、フタを開けてみれば、2-5での敗戦。今季の失点パターンを集めたようなワーストゲームとなった。サポーターを失望させたまま、終わるわけにはいかないはずだ。
リーグ中断期間には、主将の堀米とベテラン・千葉の契約満了が発表。堀米は17年から9シーズン、千葉は05年途中から11年までと21年から今季までの通算11シーズン半、新潟に所属した功労者だ。「千葉ちゃんは、常に自分のお手本であり続けてくれた選手。最後は千葉ちゃんを笑顔で送り出したいし、自分も笑顔で送り出されたい」と堀米は言う。
26日の公開練習には300人以上の見学者が詰めかけ、退団選手との別れを惜しみ、涙を流すサポーターもいた。「応援してくれる人が本当にたくさんいる」と堀米。「こちらから感謝を伝えていきたいし、それを伝えられるのはあと2試合、ピッチの上だけだと思う。結果で恩返しできるように、最後までしっかり戦いたい」と決意を語った。また、千葉は「もうずっと勝っていないので、とにかく勝ちたい。ホーム最終戦を勝って締めたい。相手に不足はないのでね」と今節・柏戦に向けて意気込んだ。今季限りで退任する入江監督も「勝つことにこだわり、自分たちから攻守全面にアグレッシブにいきたい」と臨む。
さまざまな別れは目前。せめてもう一度、勝利でスタジアムが一つになる瞬間を味わおう。(文・野本 桂子)
■柏
攻守のカギを握る小島。勝って、いまの本拠地へ
逆転優勝に向けて勝利が必須の一戦。相手がどこであろうと、どんな状況であろうと、自分たちのスタイルを表現して3ポイントをつかみ取るまでだ。
白星を手繰り寄せるためには、まず無失点で抑えることが求められる。その意味で、今季リーグ最多のクリーンシート数「18」を誇るGK小島にかかる期待は大きい。互いにボール保持を目指す中、新潟に保持された際には、前線からの統一された守備が重要になる。攻撃にフォーカスされがちな“リカルドレイソル”だが、「練習では守備に時間を割くことが多い」と守護神が語るとおり、ボールの奪い方も徹底してトレーニングを積んでいる。1トップでの先発が予想される垣田が前から二度追い、三度追いを繰り返して、相手最終ラインの“矢印”を折れるか。
一方で、勝利するためには当然ながら得点も必要になる。ここ数試合は相手のマンツーマン守備に苦心し、なかなか前進することができていない柏としては、新潟の守備の出方に応じて、どう相手をはがしていくかも重要になる。そこでカギを握るのも小島だ。相手の出方によって、彼の立ち位置やボールに関わる頻度も異なってくるはず。前からプレスをかけながら人についてくるのか、それともブロックを敷いてくるのか。事前に対策しつつ、“後出し”でも勝てるように保持の選択肢を準備しておきたい。
そして、昨季まで新潟でプレーしていた小島にとっては、今回がビッグスワンへの初帰還で、「楽しみでもある」と士気は高い。相手を知る守護神が万感の思いでゴールマウスを守り抜く。逆転制覇への望みをつなぎ、“いまの本拠地”へと帰還したい。(文・藤井 圭)