■北九州
ブレない超攻撃志向。大敗受け、注目の用兵
昨季攻撃的なサッカーでJ2を席巻し、クラブ最高位タイの5位で終えた北九州は、今季の目標をJ1昇格に設定。主軸の多くが他チームに引き抜かれメンバーが大幅に入れ替わった中、昨季以上の攻撃的スタイルを構築すると宣言した小林監督だったが、新潟との開幕戦は1-4で敗戦を喫した。
3点差で敗れたことはサポーターにはショックだったはずだが、プロ2年目で主将を務める村松は「最初からうまくいくとは思っていなかった。負けたことは悔しいが、3点差は正直気にしていない」と言う。指揮官も「狙いどおりの攻撃から二つのビッグチャンスを作り、そのうちの一つをモノにしたし、1-1としたあとの後半序盤にはいい形を作れた。全体をとおしていい部分もあったので、そこを大事にしたい」と、この水戸戦にうまく気持ちを切り替えていた。
とはいえ、攻撃的に戦うために守備のベースの見直しは必要で、特に新加入選手の「切り替えのスピードが全体的に遅い」(小林監督)ところは改善が急務。そういう感覚の差を埋めるために出場機会を与えるのか、戦術的理解がある既存戦力を起用し、新潟戦で見えた新戦力と既存戦力の細かいズレをなくすのか。小林監督が「個人に焦点を当てるか、それとも組織をベースに考えるかの判断が必要」と言うところの先発の選考は大いに気になるし、ホームでの開幕2連敗を避けるための重要なポイントになると見る。
新潟戦は激しい打ち合いを予想し期待したが、そうはならなかった。新潟同様、攻撃的なスタイルを貫く水戸が相手となる今節は、超攻撃的スタイルへの進化を目指す北九州21年バージョンの片鱗を披露したい。(文・島田 徹)
■水戸
ボール支配。そのための新布陣[4-3-3]
新システム[4-3-3]で挑んだ開幕戦は前半こそシステムの強みを存分に発揮したものの、後半は弱みを露呈。徹底してサイドにロングボールを入れてきた大宮の攻撃をはね返せず、逆転負けを喫した。「[4-3-3]はボランチが3人いるからセカンドボールを拾いやすい。実はロングボールに強いシステム。そこを今週、あらためて選手たちに強調した」と秋葉監督。「まだ選手たちはシステムを理解していないところがある」とも語るように、今週のトレーニングでは攻守における[4-3-3]の特性の再確認に時間を割いた。
その中で秋葉監督が問題視したのは、2失点した守備面よりも「後半にパス成功率が大きく下がった」こと。「あれだけパスミスをしていたら、ボールを支配しやすい[4-3-3]を採用している意味がない」と語気を強めた。今節対戦する北九州は激しいハイプレスをかけてくるチーム。「プレスをかいくぐれるかどうかが勝負のポイントとなる」と秋葉監督が語るように、前節後半のようなサッカーを見せたら、北九州の勢いに呑み込まれることだろう。改善した姿を見せなければならない。
「開幕戦で最低でも勝点1は取らないといけない状況だったのに落としてしまった」と悔やむ秋葉監督は、さらにこう続けた。「開幕から2連敗したら、残留争いに巻き込まれてしまう。上で戦うのか、下で戦うのか、今年最初のターニングポイントとなる試合だと思っている」。強い危機感をもってアウェイに乗り込む。
「上」を意識して戦うため、アウェイとはいえ勝点3が求められる一戦になる。前節の反省を踏まえ、そして新システムの強みを発揮し、今季初勝利を手に入れたい。(文・佐藤 拓也)