1点を死守。横浜FC、8戦ぶり勝利を手に中断期間へ
「選手たちが本当によくやってくれた」。8試合ぶりに勝利をつかみ取った横浜FC・早川監督は、攻守で準備してきたことを体現した選手たちを称えた。
11分、CKをはじき返してカウンターを発動し奪った先制点は、「背後への飛び出しという狙いを選手たちが体現してくれた」(早川監督)狙いどおりの形。小川のスピードを引き出す前嶋のスルーパスが絶品だったが、「試合前から自分の特長である最終ラインの裏へのスプリントを狙うので出してくれと言っていた」(小川)。意思疎通によって生まれた得点だった。
リードしてからは守る時間のほうが圧倒的に長くなったが、横浜FCの選手たちは一体感をもって相手に立ち向かった。63分には中央を割られ、ペナルティーエリア内で鮎川にシュートを打たれるも、GK六反が鋭く飛び出してシュートコースを塞ぐ。守護神は「今日はサッカー(の内容)というより、どれだけハートを動かし続けるかというのをみんなで話し合って臨んでいた」と試合を振り返った。
対する広島は、最初から最後までチグハグだった。城福監督が「前半に相手が少し圧力をかけて試合に入ってきて、受けてしまったところは反省したい」と悔やんだように、立ち上がりから相手の勢いに押されてしまい失点。「CKからのカウンターの対応の仕方に大きな問題があった」(城福監督)。
準備不足と言わざるを得ない形でリードを許すと、攻撃もかみ合わなかった。後半から長沼を右サイドに投入するも機能せず、途中でベンチへ下げることになる。采配によって思いどおりにギアを上げられない中、ピッチ上の選手たちは焦りを募らせ、相手に大きな圧力をかけることはできなかった。
チーム一丸となって戦い抜いた横浜FCは、試合後に至福のひとときを迎えた。44歳の誕生日に勝利した早川監督は、「先ほどロッカールームでみんなにバースデーソングを歌ってもらいました」と笑みを浮かべた。(文・寺田 弘幸)