土居の一撃を死守。鹿島、3位争い直接対決を制し3連勝
前半は完全に鹿島のペースで推移した。[4-4-2]で構える守備は、縦と横のスライドが速く、相手の武器であるビルドアップを許さない。SHを前に出して[4-3-3]になったかと思えばSBも前に出て[3-4-3]に変わる。状況に適した変形で何度も浦和を網にかけていった。
ただ、チャンスをなかなか決め切れない。特にファン・アラーノが3度の決定機を迎えながら、ボールコントロールが定まらず、チャンスをフイにしてしまう。21分、安西のクロスにゴール中央で頭を合わせたシュートが枠を越えてしまったのは痛恨のミスだった。
しかし、流れを渡さず攻め続けたことが先制点をもたらす。36分、右CKのこぼれ球から上田がボレーシュートを狙い、三竿、関川が触って逆サイドに流れたところを土居が押し込み、鹿島が先に試合を動かした。
そのまま試合が推移するかと思われた中、ハーフタイムで浦和が立て直す。「前半は意味のないロングボールが多かった」というリカルド・ロドリゲス監督の指示を受け、後半は自分たちのやり方を取り戻す。2枚替えで投入された小泉、大久保も機能し、前半はほとんど進入できなかった鹿島ゴール前に入っていく。前半とは違いボールを握れなくなった鹿島は、57分にアルトゥール・カイキに代えて和泉を入れるが、ペースを握り返せない。65分には三竿を中心にディフェンスラインの選手が円陣を組む姿も見られた。
苦しい時間が続く鹿島だったが、最終ラインの選手たちが奮闘する。町田や関川が相手の突破を阻止すれば、安西は高い位置で起点を作って時間を稼ぐ。常本も落ちない運動量を見せ、相手に決定的な場面を許さない。シュートを打たれてもGKクォン・スンテが安定したセービングを見せる。
最後まで粘り強く対応した鹿島が勝点3を手にし、3連勝で順位も4位に浮上した。(文・田中 滋)