“しかける選手”が必要だった
勝つために、選手がまとまりを持って頑張っていた。プレーを見ても、選手は誰も悪くなかった。厳しい採点をするとすれば、何人かにはあるだろうけどね。ゼロ番目の選手と言ってもいいのかな、アルベルト・ザッケローニ監督に対して不満が残る。
まず、香川真司を先発から外した時点で、「あれ?」と思った。前の試合で良くなかったから単純に外したのだと思うが、個人的にはこの試合でやってくれそうな予感のほうが強かった。
そして、相手に退場者が出てからの戦い方。その際、どういう選手が必要かというと、テクニシャン、ドリブラーだ。柿谷曜一朗、齋藤学といった足元の技術に秀でた選手に懸けることをザッケローニ監督はしなかった。大柄なギリシャは、柿谷、齋藤といった足元がある選手にちょこまかとやられることをイヤがる。二人を見たかったという気持ちは残る。
一人選手が減ったからとはいえ、局面で人数が足らなくなることはない。10人のほうからすれば、守備時に数的不利を局面で作らないようにするし、そうすることは難しいことではない。では、どこで11人のほうが優位になるかというと、1対1、2対2の争いで勝った“あと”だ…