“戦術・パトリック”。C大阪のプレスをいなす
「90分間スキのないゲームができた」。大阪ダービーでは3年半ぶりとなる勝利を手にしたあと、遠藤はこう胸を張った。
開始早々の1分にパトリックのポストプレーから阿部が強シュートを放ったG大阪だったが、序盤に主導権を握ったのは大熊体制発足後、初の連勝を目指すC大阪だった。
永井らの機動力を生かした激しいプレスは、リーグ戦では初めての組み合わせとなる丹羽とキム・ジョンヤの両CBや遠藤らのビルドアップを封じるが、チーム作りに関して一日の長があるホームチームにはまったく焦りがなかった。「全員の意思統一として立ち上がりはパトリックを使おうというのがあった」(キム)。ややもするとパスをつなぐ信条に徹するがあまり、相手のカウンターの餌食になりがちだったG大阪ではあるが、ハイプレスに真っ向から対抗するのではなく、…