とにもかくにも、破天荒なクラブである。2年前にはJ1リーグ戦最多得点を記録しながらクラブ初となるJ2降格。そうかと思えば、J1昇格一年目にして、三冠を独占するという大暴れっぷりー。
2年ぶりとなるJ1で、大阪の雄は常勝軍団の完全復活を印象付けた。
「総合力だと思う。リーグ戦でいつもは試合に出ていない選手が(天皇杯に)出て、勝ち切ってくれたのがこの優勝につながった」。優勝の要因を問われた指揮官は「総合力」を真っ先に口にしたが、それは天皇杯だけにとどまらない。
ユース所属の選手まで投入して勝ち切ったナビスコカップの鳥栖戦(2○0/予選リーグ第3節)や、リーグ戦終盤の大一番となった第32節・浦和戦(2○0)では、サブのメンバーが決勝点を叩き出す。そして天皇杯4回戦でも難敵の広島を佐藤とリンスの得点で下す(3○1)など、2種登録選手からこの日最後にピッチに送り出されたチーム最年長の明神までが、確かな輝きを見せた。
「やっと長いシーズンが終わったなという思い」。勝ち負けに一喜一憂せず…