Practice Report 練習場レポート

[横浜FC]元柏・フランサ選手が練習参加!カズ選手との見事なコンビプレーを披露するも獲得については「五分五分」(岸野監督) / 横浜FC担当 菊地正典

2011/8/4 17:08 0

 3日の流経大との練習試合、水色の練習試合用ユニフォームを着る選手たちの中に見慣れない選手の姿がありました。横浜FCは練習生を頻繁に呼ぶので、見慣れない選手がいることにはむしろ慣れているのですが、それとは違います。「水色のユニフォームを着ている」ことが見慣れないだけで、彼自身には十分過ぎるほどの見覚えがありました。褐色の肌、頬の深いしわ、そして太いヘアバンド――レバークーゼンでは2004-05シーズンのチャンピオンズリーグでレアル・マドリーを相手にゴールを決めてチームの勝利に貢献し、日本でも柏で活躍したあの男。そう、フランサです。




 フランサ選手は昨年7月に柏を退団した後、どのクラブにも所属していなかったようですが、どうやら日本でプレーすることを目指し、とある大学で練習に参加していたようです。そして今回、横浜FCで2日から練習に参加し、3日の流経大戦に出場しました。


 30分3本をこなした今回の練習試合(1本目0-0、2本目3-0、3本目1-2)、1本目はレギュラー組が出場しましたが、フランサ選手は2本目から登場。カズ選手、難波選手が組むトップ下でプレーしました。ボールを扱うテクニック、キックの精度と強さは群を抜いていました。しかも、かつてブラジルでプレーしていたカズ選手とは初めて味方として同じピッチに立ったとは思えないほど、見事なコンビネーションを披露。互いのパス交換で相手守備網を破ることも少なくありませんでした。


 カズ選手も「なんかわかり合えるよね。非常にやりやすかった。本当に巧いしね」と手応えを感じていたようです。しかし、元来から不安がある運動量については…はっきり言ってしまえば、全く走りません。当然、攻撃の際には自分のタイミングでダッシュすることやボールを受けるために走ることはありましたが、味方に気を使って走ることはほとんどなく、守備は全くしない。トップ下でプレーしていたのに、FWだったカズ選手が自陣に戻ることも多々、というかほとんどでした。これについてカズ選手は、「そういう彼のプレースタイルも理解してあげないといけない」と気遣いながらも、「戦術としてどうなのか」と疑問も抱いているようでした。


 また岸野監督は、「変化をつけられるところのオプションは少ないし、その辺を含めて考えたい。負けてる試合は鳥栖戦(1-3)を除いて全て1点差。その1点をどうするか、ということ」と、フランサに現在のチーム状況を打破する力があるかもしれないとしながらも、「向こうがこちらの条件を飲めるかということもあるし、入った場合にどう変化するかをしっかり見極めないといけない。ただ、今日に関しては、全く走れていない」と慎重な様子。獲得の可能性に関しては、「五分五分」と話していました。


 運動量については横浜FCのカラーに全く合わないと言えますが、攻撃的な要素を考えれば横浜FCの誰よりも力を持っているフランサ選手。果たして横浜FCに入団することはあるのか、これからも目が離せません。

(提供元:サッカー専門紙EL GOLAZO/BLOGOLA)


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