Photo: © Atsusi Tokumaru
「家にいるパパがいい」と言われて
--16年間のプロ生活に区切りをつけることになりましたが、引退を決めた経緯を教えて下さい。
「直感ですね(笑)。いや、それは冗談ですけど(笑)。藤枝と天皇杯1回戦で対戦して、PKで負けたんですよ。延長まで0-0で抑えたのに、PKを1本も止められずに負けました。PKを止められずに負けるということは、その責任はすべてGKにあります。そのときに初めて(引退を)意識した。今までそんなことは考えたことがなくて、『あれ?』と思った。それに、その試合で半月板を痛めたことも引退の理由の一つ。奈良クラブでは日々練習もハードにやるので、騙し騙しやることになってしまいました。最終的な判断は沼津戦(JFLセカンドステージ第13節/0●1)。試合でアドレナリンが出れば、痛みもなくやれると考えていたけど、全然ダメで。結果的に前半は無失点で抑えられたけど、自分の理想とかけ離れ過ぎていた。鈴木啓太さんも引退会見で同じことを言っていましたよね。こんなプレーはしたくないって思った。それが最後の決め手です」…