決勝点は“帰ってきた主将”。札幌が3位撃破で残留確定!
Eスタにルヴァンカップの優勝カップが展示されて迎えた、広島のホーム最終戦。試合前日に野津田が「絶対に勝って終わりたい。タイトルを獲ったチームの強さを広島の皆さんにも見せたいと思うし、順位もまだ決まっていない。モチベーションがたくさんあるので、勝つためにしっかり準備したい」と話していたとおり、モチベーションに事欠かなかった。広島は、立ち上がりからアグレッシブに前へ出た。
川村が果敢に飛び出してゴールを狙っていき、ボールを奪われたらプレスに出て圧力をかけていく。エネルギッシュにプレーする広島が押し込む中、札幌はエースが存在感を示した。11分に興梠が放ったシュートは、GK大迫がファインセーブを見せて阻む。しかし23分、ルーカス・フェルナンデスのスルーパスを受けてディフェンスラインの背後に抜け出すと、興梠は冷静に大迫をかわしてゴールネットを揺らした。
ビハインドとなった広島は圧力を強めて相手ゴールに迫り、37分に野津田がペナルティーエリア内に入って塩谷のクロスに合わせる。ゴール前に人数をかけて札幌ゴールをこじ開けて追いついたが、その後は勢いに乗り切れない。
後半はペトロヴィッチ監督が「後ろからしっかりとつないでいこう。相手のプレスをしっかりと外しながら前進していこう」と伝えてリスタート。札幌が主導権を握ると、55分に広島の守備を崩す。フェルナンデスが正確な対角線のフィードをゴール前に送り、ガブリエル・シャビエルが頭で折り返したところに宮澤がフリーで進入していた。2カ月半ぶりに先発した主将の得点で、札幌がJ1残留に大きく近づいた。
再び追いかける展開になった広島は、もう一度ギアを上げて攻めに出ようとするも、チームがうまくかみ合わない。単調な攻撃になってしまい、途中出場の棚田がチャンスをつかむも決め切れなかった。札幌がJ1残留を確定する勝利をつかみ、広島は3位確定が最終節へ持ち越しとなった。(文・寺田 弘幸)