佐川が最終盤に歓喜を呼ぶ。秋田が磐田戦1勝目を奪取
北東北に春が訪れ、ちょうど桜の見ごろを迎えたソユースタジアム周辺。勝利の喜びとともに満開の桜を見上げたのは、ホーム・秋田のサポーターだった。
立ち上がりは磐田が主導権を握る展開。日本海側からの風を使った速攻と、ビルドアップを織り交ぜて全体を押し上げる。多くの場面でジョルディ・クルークスが起点となり、角が前のスペースに飛び出すなどして崩しにかかった。一方、秋田も集中力を維持して反撃。前線からの連動した守備で圧力をかけ、セカンドボールを回収して相手陣地での攻撃を増やそうと試みる。しかし、これは磐田の守備に阻まれた。
スコアレスで迎えた後半、試合が大きく動く。60分に吉田監督が3枚替えでチームの活性化を図ると、64分にジョン・ハッチンソン監督も3枚替えで対抗。この交代策を先制につなげたのは秋田だった。GK山田の正確なフィードが前線に向かい、空中戦で小松が競り勝つと、落としたボールを途中出場の梶谷が回収し、ワンタッチでループシュートを決めた。
そこからはほぼ互角の展開となる中で、磐田のサイド攻撃が奏功する。83分、クルークスの左足のクロスがゴール前に向かい、そこに飛び込んだ河合が頭で合わせて追いつく。
しかし、まだ試合は終わらなかった。失点の直後、秋田の選手たちはピッチ上で円陣を組む。畑橋が「みんなでもう一回、立ち直った」と話すように、切り替えて試合を続けると90+2分、勝ち越しに成功する。何度となくセカンドボール回収で上回っていた諸岡が相手陣地でボールを奪い、そのままショートカウンターを展開。ペナルティーエリア手前で梶谷の横パスを受けた佐川が左足を振り抜くと、強烈なミドルシュートがゴール右に決まって勝負が決まった。
秋田は積み上げてきた縦の速さを生かした2得点で、磐田を相手に初勝利を挙げるとともに、リーグ戦の連敗を2でストップ。磐田は3戦未勝利となった。(文・竹内 松裕)