浦和が最後まで圧倒し完勝。川崎Fは失点止められず
もしかすると、5万人弱の大観衆の中にはそれほど期待せずにスタジアムを運んだ人もいたかもしれない。アウェイでひさしぶりの勝利を挙げて臨んだホーム最終戦とはいえ、停滞感が完全に拭えたわけではない。最終節が集大成を見せるものだとして、胸のすく内容と結果になるのだろうか。
しかし蓋を開けてみると、試合は完全に浦和のものになった。これは川崎Fの状態が思いのほか悪かったことも要因であって、エンドを入れ替えたのは、少しでも勝率を上げるための苦肉の策だったと思えるほどに機能していなかった。ともかくも、序盤から浦和が躍動してほとんど川崎F陣内で試合が行われる。しかしなかなかスコアには直結せず、どこかで勢いが陰るのではという懸念が拭えなかった。
しかしそれも杞憂に終わる。44分、サミュエル・グスタフソンの運びからワンタッチパスが幾度もつながり、最後は再びグスタフソン。優勢の流れのまま浦和が先制すると、川崎Fのハーフタイム3枚替えも奏功せず、浦和が得点を重ねていく。
54分、ロングボールを回収すると中島のクロスにチアゴ・サンタナがヘッドで合わせて追加点。直後の58分には渡邊の左CKから、GK山口が目測を誤った先で根本が合わせてプロ初ゴール。瞬く間に3点差とした。
そして77分には、渡邊を起点としたカウンターから安部とイサーク・キーセ・テリンの途中出場コンビでさらに加点。その前後の65分と82分には、サンタナとマリウス・ホイブラーテンが交代でピッチを後にする“儀式”が行われ、レンタル復帰の藤原とルーキー照内がJ1初出場となった。
去る選手、ケガから復帰した選手、期待の若手それぞれに見せ場が訪れる、浦和にとって理想的な展開で試合は終盤に。川崎Fは89分にようやく枠内シュートを放つも、GK西川にセーブされ万事休す。すべてがうまく運んだ浦和が大勝を飾り、川崎Fと入れ替わりの7位でシーズンを終えた。(文・沖永 雄一郎)