Photo: Norio Rokukawa
その瞬間、練習場の空気が凍り付いた。西の厳しい言葉に、いつもなら黙って聞くだけの土居が応戦。普段とは違う姿が、チーム全体の空気を変えた。遠藤がその瞬間を振り返る。「今週の練習は、みんなが言いたいことを言った。そういうのがちょっと喧嘩っぽくなったりもしたけれど、それをみんなで良い方向に持っていけた」
チームは危機的状況に置かれていた。代表勢を欠いたナビスコカップでは2連敗。特に、神戸戦(第2節・1●4)は軽いプレーの連続で、シーズン前の「3冠を狙う」という言葉は空虚に響く不甲斐ない内容だった。だからこそ、川崎F戦までの1週間は特別だった。「間違いなく1stステージの中では一番重要」と感じていた西は「僕は良い意味で…