ゴールが決まった瞬間、もがき苦しんでいた男の顔に満面の笑みがこぼれた。
72分。自陣でボールを受けた家長はドリブルで相手陣内に侵入していき、小林に預けてさらに前へと向かう。そこにリターンパスが入ると、「もらったときからイメージしていた」と中央へカットイン。思い切りよく左足を振り抜くと、ボールはGK曽ケ端の手をはじきながらゴール左に決まった。サポーターから一際大きな歓声が上がり、チームメートが祝福の輪を作る。「仲間がいて、自分がいる。自分が決めて周りが喜んでくれることはありがたいことなので感謝している」。誰もが待ち望んでいた家長の加入後リーグ戦初ゴール。それはチームを勝利に導く一撃となった。…