FW 岡崎 慎司(レスター)
活躍はある程度、予想できたとはいえ、ここまで早く順応するとは思わなかった──。これが、開幕から2試合を終えての率直な感想である。
最も懸念していたのが、激しいボディコンタクトと接触プレーへの対応だ。かつてイングランドには西澤明訓と李忠成の二人のストライカーがプレーしたが、両者とも当たりの激しい英国の水に馴染めず、爪痕を残せなかった。日本人選手、とりわけFWにとって、プレミアリーグは長く鬼門とされてきたのだ。
加入当初、岡崎慎司もこの当たりの激しさには面食らっていた。ドイツ・ブンデスリーガに5シーズン在籍したことで、欧州サッカーの“免疫”はできていたはずだが、イングランドの厳しさは予想を上回ったようだ。開幕前に行われた英5部のクラブとの練習試合でも、ブンデスリーガとの違いを強く感じたという。「例えば、リンカーンとの練習試合。相手選手が『お前、そんなので転ぶのかよ』と感じているようで…。自分の思うファウルの感覚を狂わせてくれている」
足元を襲う強烈なタックルに、体全体を使ってぶつかってくる激しい寄せ。日々のトレーニングや練習試合の中で、岡崎は英国スタイルに徐々に体を慣らしていった。もちろん、やられるだけではない。自分から相手の体にぶつけて敵の体勢を崩したり、寄せのタイミングをずらしたりと、自分なりに工夫をこらした。
そして、シーズン開幕戦。[4-4-1-1]のセカンドトップに入った岡崎は、クラウディオ・ラニエリ監督が志向するプレッシングサッカーのファーストDFとしてチェイシングに疾走。相手に体をガツンとぶつけてマイボールにすれば、敵の寄せに対して腰を深めに入れてボールを収めたりと、違和感なくプレミアの舞台で躍動した。
ブンデスリーガで揉まれたことで、体をすでに欧州仕様に仕上げていたのは大きいが、移籍直後のプレシーズンマッチでは激しい寄せに苦戦する姿も見せていた。それだけに、岡崎の順応性には驚いた。
もちろん、今後活躍が増えれば、マークの激しさも倍増してくるだろう。この壁を乗り越えれば、3季連続となる二ケタゴールも見えてくる。(田島 コウスケ)