起死回生。そこにいたのは痛恨のミスを犯していた男
負けられない試合だった。優勝争い、そしてACL出場権争いを考えたとき、トップ3を追う両者にとって何より必要なのは勝点3。互いに勝利だけを目指し、結果にこだわって上位対決に臨んだ。
立ち上がりは川崎Fが前に出る。広島のプレッシングをいなしながら、時折背後へロングボールを供給して相手の守備網を打破。21分には分厚い攻撃で相手を押し込み、中村の落としを受けた田中が「打つことが大事」と右足を振る。強烈なシュートがポストとGK大迫の背中に当たってゴールに吸い込まれ、川崎Fが先制に成功した。ただ、ビハインドを負った広島も黙っていない。失点にひるむことなく、川崎Fのお株を奪うポゼッションサッカーを披露。前半の終わりにかけては二つの決定機を演出した。決め切れなかったが、徐々にペースを取り戻していく。…